頭で考えて、物事を判断して、自分の意見を声や表情などで表すこの一連の流れを人は生まれてから無意識に毎日繰り返しています。

つまり生きていく中で思考、判断、表現は必要不可欠です。

本記事では、その無意識に行っている思考、判断、表現がなぜ必要なのか、どうすれば思考力・判断力・表現力を伸ばしビジネスでも活用できるかについて解説します。

思考力・判断力・表現力とは

思考力・判断力・表現力がなぜ必要かは次に解説しますので、まずそれぞれの言葉の定義について解説します。

思考力

思考力とは、考える能力のことを指し、知識や過去の経験をもとに頭を働かせることをいいます。

私たちは日常生活を送るうえで、大小さまざまな問題に直面します。

そういったときに思考力を働かせ答えを導きだします。

判断力

判断力とは、ものごとを正確に判断する能力を指し、目の前にある問題に対して最善な選択をする力をいいます。

判断力に優れると、発生した問題に対して複数選択肢があった時にメリットとデメリットを照らし合わせて早く判断することができます。

表現力

表現力とは、表現する能力を指し、自分の感情や考えなどの内面の部分を他者に分かりやすく伝える力のことをいいます。

表現方法はさまざまで、自身を使って声や表情、しぐさ、体の動きで表現する場合もあれば、文字や絵、音など芸術で表現することもあります。

表現力は自分を理解してもらうための大事なツールの一つでもあります。

思考力・判断力・表現力が求められる理由

2020年に文部科学省の学習指導要領が改定され、その中に思考力、判断力、表現力の項目が追加されました。

学習指導要領とは、学校教育の指針で目的や目標のことです。

日本が国として、思考力・判断力・表現力を学校教育で力を入れて育んでいくと位置づけました。

思考力・判断力・表現力はなぜ必要なのかについては、特にこの10年、20年でテクノロジー技術の進化で日常生活が大きく変わりました。

1980年代後半に発売された携帯電話の初期である『ショルダーフォン』は重さ2.6キログラム、保証金も数十万円したそうです。

現在『スマホ』は、重さ数百グラムで料金も1,000円でお釣りがくるプランも多くあります。

その『ショルダーフォン』の時代から今の『スマホ』主流の生活を想像できたでしょうか。

現在、AIの技術が進み私たちの生活も人が介在しない自動化が進みつつあります。

今後は人が考えなくていい仕事はどんどん自動化になるでしょう。

そうなった時に私たち人にはどのような仕事ができるのでしょうか。

それは機械にできないこと、つまり人の考えが必要になってくる仕事が残ります。

ここまでの内容で思考力・判断力・表現力がなぜ必要かご理解いただけたかと思います。

人の考えが必要になってくる仕事をするために、思考力・判断力・表現力が必要になってくるのです。

思考力・判断力・表現力を鍛える方法

思考力・判断力・表現力がなぜ必要か、求められる理由が分かったところで、それぞれの鍛える方法について解説します。

思考力を鍛える方法

思考力・判断力・表現力の中で、思考力は一番簡単に習慣化することができます。

まず、抽象的な言葉は使わずに具体的な言葉に置き換える習慣をつけましょう。

例えば、『今日中に3件の仕事を終わらせる。』ではなく『1件目は12時までに、2件目は15時までに、3件目は18時までに仕事を終わらせる。』と具体的にすることで頭の中で整理ができます。

もしこの通りの時間に仕事が終わらなかった場合、『何で予定通りに進まなかったのか。』を考え、『どうすれば予定通りにできたのか。』のように考える習慣をつけることが重要です。

このように仕事の些細なことで、考えることを習慣化しましょう。

また、何でも人に聞いたりするのではなく、自分で調べて考えるように心がけるだけで力が身についていきます。

判断力を鍛える方法

判断力を高めるためには、本をたくさん読んで知見を増やしましょう。

気になったことは調べる習慣をつけることも大事です。

人は何かを判断するときに複数の選択肢から選びます。

本を読んで見聞を広げて気になったことを調べることで、判断基準が増え複数の選択肢を用意することができます。

まずこの選択肢のパイを増やしていくことに注力しましょう。

次にそれぞれの選択肢のメリットとデメリットを見比べて、実現可能な最適なものを選択します。

仕事をする中でスピーディに物事の判断が下せるようになると周囲の評価も上がります。

判断が早いと他のことに時間を割くことができるので仕事効率も良くなります。

人は日常生活の中で様々な判断を行っているので、些細なことでもメリットとデメリットを比べて判断する癖をつけていきましょう。

表現力を鍛える方法

思考力・判断力・表現力の中で、一番鍛えることが難しいのが表現力です。

なぜ難しいかというと、今まで生きてきた長年の表現の癖があるからです。

ただし、表現力は意識的に取り組むことで鍛えることができます。

ビジネスにおける表現力の鍛えるためには、語彙力を増やしましょう。

先に出た判断力の鍛え方とかぶる部分はありますが、やはりたくさんの本を読んで言葉を知りインプットすることが大事になってきます。

可能であればインプットした言葉を日常生活で使ってみてください。

インプットも大事ですが、それと同じくらいアウトプットも大事なのです。

日常生活で使うことが難しい場合、日記やブログを書くことで思考の整理ができます。

自分に向き合い客観的に自分を見つめなおすこともできるのでお勧めです。